瀬戸内市長船町のＹ様邸は、過去に弊社で塗り替えさせて頂いたお客様より、ご紹介頂き施工させて頂く事になりました。現調時に気になっていた部分は、屋根は6寸勾配で下からよく見える事。また胴差は水切りが取り付いてないため、このまま塗装しても基材劣化が進行しているため、一時的には綺麗に見えるかもしれませんが、またすぐにダメになると思いました。

提案内容に関しては、屋根は予算が取れるのであれば、無機質系の塗料をお勧めしたいと思いました。また胴差しに水切りがなく雨水が胴差裏に浸透するので、外壁の予算は削っても水切りを入れる提案をさせて頂きました。どんな良い塗料で塗装しても、基材に雨漏りしていたのでは長持ちはしませんので、お客様にその旨説明し僕の提案を受け入れて頂きました。

外壁目地のコーキングも各所に切れが生じており、吹き降りすると雨漏りを起こす可能性もありました。今回は胴差の基材劣化で水切取り付け、窓と外壁目地のコーキング撤去打ち替えと、コストがかかってしまいますが、今後２０年程度メンテフリーにしようと思うと、根本的に悪い部分は修繕しておく必要があります。

我々プロとして、今日塗装させて頂いた塗り替えが、今後どのような継時的変化を辿るかは、ある程度予測出来なけれれば、まともな提案は出来ないと思います。

今回の塗装仕様は屋根外壁を無機質系樹脂塗料で改修、塗料は現在市場にあるものでは最高峰。その塗料をさらに長持ちさせるため、胴差はカラー鋼板（ガルバリュウム鋼板）で巻き、上部には水切りを設置させて頂きました。また水切り設置後は、取り合い部分にコーキングを入れ、完全に水が胴差に流れ込まないよう、２重、３重の基材劣化対策をさせて頂きました。

外壁塗装でよくある事は、業者都合で売りたい塗料を、お客様に押し付けているという事をしばしば目にします。どのお客様も予算があり、予算内で精一杯の仕事をする事は当たり前ですが、基材劣化は塗装だけでは絶対に防ぐ事は出来ません。外壁塗装の予算を抑えてでも、やるべき事をちゃんと提案できるかどうかが、外壁塗装を成功へと導く術だと思います。

今回のＹ様邸では、お客様の予算が多少オーバーし申し訳ありませんでしたが、今後２０年程度はメンテフリーでいける仕様を組ませて頂きました。

提案内容をちゃんと理解して頂き、同意頂いたお客様に感謝致します。

Ｙ様、今後ともよろしくお願い致します。